まいどおおきに鳥居商店です。
今回は、少し変わって昆布の今昔物語をば。
日本昆布協会なるものが設立されて50年の節目を迎え、記念誌を頂きました。
筆者自身知らないことばかりだったので、歴史を紡ぐべくこの場を借りて内容を少しずつご紹介しようかと思い至った次第です。
それではどうぞ!
時は遡ること万葉の頃、今から1200年以上前でしょうか。
万葉集にも海藻が食べ親しまれていたのが分かる、詩が残っています。
白波の寄せ来る玉藻世の涯も 続きて見に来む清み浜傍を
荒磯超す浪は恐ししかすがに 海の玉藻の憎くあらぬを
715年に蝦夷(えぞ・アイヌ民族)の酋長である須賀君古麻比留が朝廷に対して、先祖代々、夷布(えぶすめ=昆布)を献上していたという記述があるそう。
このことから、北海道では古くから昆布が獲られ、人々の生活に根差していたのが分かります。
平安時代では、貴族の食べ物として広まるようになり、鎌倉時代になると、和人が多く流入し、食べ物や文化の交流が盛んになる一方で、アイヌは和人の搾取に長く苦しめられてしまうことになってしまいました。
戦国時代には戦場の兵食としても利用され、江戸時代には武家だけでなく、百姓や町人まで藻食文化が広まり、精進料理やお茶漬け、縁起物など広く重宝される食材になっていったそうです。
今回はこの辺にて。
続編はお楽しみに。